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分析の心構え

最近、ビッグデータやAIというバズワードを聞かない日はないくらい、これらの言葉が流行っています。
このような言葉だけは流行していますが、根本的に大切なのはしっかりとした「分析」を行うことです。

これからの投稿では色々な「分析」について紹介していこうと思います。
今回の投稿では、分析を進めるにあたっての前提となる心構えを説明します。


■なぜ分析をするのか
それではなぜ分析をするのでしょうか。それは一言でいうと「良い結果」を出すためです。
データ分析を一躍有名にした「マネー・ボール」では、データを活用して野球チームを優勝に導くことが目的でした。そのチームであるオークランド・アスレチックスは、リーグ最低クラスの年俸総額でありながら、毎年のようにプレーオフ進出を続けました。2002年には年俸総額が1位のニューヨーク・ヤンキースの1/3程度だったにもかかわらず、全球団で最高の勝率を記録しました。アスレチックスは「分析」から、このような「良い結果」を出すことができたのです。


また分析は定量的なデータに限った話ではありません。定量データがなくても、「良い結果」を出すための分析は必要になります。例えば、大学受験をする時には、まずは自分が行きたい大学を決めるために大学の情報を色々と集め、そしてその大学に合格するための勉強法等も情報収集します。これによって集められる情報(学部学科、校風、勉強法等)は決して定量的なものに限られません。定性的な情報ではありますが、意思決定をするためには非常に重要な情報です。定量情報であっても、定性情報であっても積極的に取りに行くことが求められます。

■「良い結果」を出すために必要なこと
「良い結果」を出すためには、「良い原因」が必要になります。「良い原因」は、2つに分かれます。まず1つ目が「良い選択」をすることです。「良い選択」とは良い結果を出す基となるプロセスや行動のことです。先ほどのマネー・ボールの例では、データを活用する方法を選ぶことであり、大学受験の例では、良い勉強法を選択することに該当します。
そして、「良い選択」をするためには、「良い情報」が必要です。この「良い情報」が2つ目の要素であり、具体的には野球選手それぞれの打率・出塁率等の多くのデータや、良い勉強法・参考書等に該当します。「良い情報」が集まらなければ、「良い選択」をすることができず、「良い結果」は生まれません。バラの花を咲かせるためには、タンポポの種を植えるのではなく、バラの種を植えなければなりません。最初のステップとして大事なのは、このバラの種を準備すること、つまり「良い選択」と「良い情報」の準備ができていることです。

■終わりに
今回は分析を進めるにあたっての最初のステップとして、心構えを説明してきました。
次回からの投稿では、「良い選択」と「良い情報」について、具体的にどのようなことを準備して、実行していくのかを説明したいと思います。