シンプルに考える
先週、なかなか面白いニュースがあったので、Twitterでも紹介しました。
— ktaku (@ktaku11) 2018年5月16日
ツイート元の池谷先生が以下のように解説されています。
【断捨離な脳】知能の高い人の脳ほど、神経線維が発達しておらず、神経回路がシンプルなのだそうです。今朝の『ネイチャー通信』誌より→https://goo.gl/tbrFLL (意外な感じがしますが、同論文の著者らによれば「回路が簡素なほうが演算が効率化され直截的な情報処理が可能になる」とのこと)
このツイートを見て、知能の高い人は脳の神経回路がシンプルだという言葉に惹かれました。その時直感的に、情報処理を早くするには神経回路がシンプルなことに合わせて、自分の思考回路もシンプルにした方が良いのではないかと思いました。
先に、思考回路がシンプルでない例を紹介しておくと、それはただひたすら情報をインプットだけして、その一方で情報の整理が全くできてない状態です。
情報が整理できていない状態を日常生活で感じるのは、誰かに「〇〇について説明して」と言われた時に、即座に説明できない状態です。
このような状態では、せっかくインプットした情報も、何もなかったかのように忘れてしまいます。
一方で情報を整理して、精錬された状態で持っておくと、いつでも反射的にその情報を使えるようになります。
ここで、個人的に大事だと思うのは、この「精錬する」プロセスです。精錬するプロセスは要約や反復、議論するなど何種類かありますが、要点を3つにまとめるなどの基本的な情報処理は、目をつむって100点をとれるぐらいにまで仕上げておかないと、いつまでも考えはシンプルにならないと感じています。
僕は情報整理がそれほど得意ではなく、もっと早くシンプルに考えをまとめられたらといつも考えています。僕が思うにシンプルな頭とは、「無意識に正しい判断が瞬時できる能力」を備えたものだと思います。この状態を実現するには、相当な訓練が必要になります。
これは、よくビジネス本で出てくるロジカルシンキングなどにも共通して言えることです。ロジカルシンキングを知っている人はたくさんいますが、自分を含め、自信をもってできると言える人はそれほどいないかもしれません。
僕の頭が良くないからかもしれませんが、ロジカルシンキングも何回も何回も繰り返してトレーニングをしないと、なかなかできるようにはならないと実感しています。
・参考書籍
- 作者: 野矢茂樹
- 出版社/メーカー: 産業図書
- 発売日: 2001/05/15
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 75人 クリック: 1,253回
- この商品を含むブログ (551件) を見る
自分自身の経験としても、学生時代にロジカルシンキングや問題解決の本を読み漁りましたが、社会人になってから、いかに自分の考えに穴があるかを思い知らされました。
今でも、まだまだ考えが甘いなと感じることがよくあります。
考えをシンプルにしていくには、自分ができていなかったことに1つ1つ向き合い、乗り越えてしていくしか道はないと思います。
挑戦して、改善して、無意識化して、やっとシンプルで早く綺麗なものが出来上がっていく感覚です。これは仕事でも、学問でも、スポーツでも、芸術でも共通して言えることではないでしょうか。
シンプルに考えるとは、一見簡単そうですが、実は修行の賜物だったんだなと遅ればせながら実感しています。